動画|ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦のネタバレ感想|バーダック初登場作品
今回は1990年にテレビ放送された『ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦』という、原作にも映画にもないアニメのスピンオフストーリーをご紹介したいと思います。
これは当時放送されたアニメ『ドラゴンボールZ』のテレビスペシャルとして、本篇の第63話と第64話の間に放送されました。
主人公はなんと悟空のお父さん“バーダック”で、悟空は赤ん坊での登場です。
以外と知っているようで知らないサイヤ人のこと。この物語でそんなサイヤ人を少し知ることが出来るかもしれません。
そして物語にはあのフリーザやベジータも登場!?
それでは気になる内容をみていきましょう!!
【動画】ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦のネタバレ
サイヤ人戦士のバーダックたち5人はカナッサ星を攻め、大猿になり一夜にしてカナッサ星を陥落します。
最近バーダックには子供が生まれ、休憩している時に皆からからかわれていると、カナッサ星人最後の生き残りであるトオロが襲い掛かってきました。
トオロは油断していたバーダックの首の後ろを突き、「お前に未来を予知できる幻の拳を放った。未来を見てせいぜい苦しむがいい」と言い、絶命します。
直後バーダックは意識を失ってしまいました。
そんなカナッサ星をバーダック下級戦士たちが、予定より1か月も早く惑星の制圧を完遂したことで、個人では大した強さを持たないけれど、徒党を組むことでとんでもない力を発揮するサイヤ人たちにフリーザは厄介だと危機感を抱き始めます。
バーダックがメディカルマシーンに入っている間にトーマたち仲間は惑星ミートの制圧に出発しました。
バーダックはサイヤ人が滅ぼされるという夢を見た後、意識を取り戻します。途中、保育器で寝ている自身の息子カカロットを見て、そして仲間たちが向かった惑星ミートへと向かいました。
惑星ミートではドドリアたちがトーマたちを攻撃し、バーダックが到着した時にはトーマは絶命する寸前で、バーダックにフリーザの裏切りを伝えて絶命します。
この後、ドドリアが現れバーダックは重傷を負いますが、何とかして惑星ベジータへとたどり着きました。帰路の途中には、フリーザの宇宙線や地球に向かうカカロットのポットを横目で見ながら…。
そして仲間に伝えますが相手にされず、バーダックはたった一人でフリーザに挑むことに!
【動画】ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦の感想
テレビ放送でも言わば特別編にあたる『ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦』。
最初から最後まで、“シリアス”というのがこのアニメの特徴だと思いました。簡単に言ってしまえば、星一つ、一種族が消えてしまうかもしれない大問題が主人公、バーダックに襲い掛かったからです。
そして、フリーザ、ベジータ、悟空の因縁の前にはこんなことがあったんだ…と思い知らされる内容でした。
また、今の悟空やベジータを見ているとサイヤ人の特性とか忘れがちですが、この『ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦』に登場するサイヤ人はベジータのよく言う、“サイヤ人とは”というのがよく分かると思います。
まず悟空では絶対あり得ない、星の制圧。バーダックたちは何の迷いもなく制圧し、星の住人を殺しました。サイヤ人の特性大猿にもなります。
バーダックは、悟空とほぼ同じ顔ですが、どこか悪い顔をしていて(笑)、子供(悟空)の事を言われても「フン、何の見どころもねぇ最下級兵士のクソガキにわざわざ会いに行くバカがいるか。どうにでもしろって言っとけよ」ですよ、酷いですね。
このセリフを見る限りだとサイヤ人に情はないのだろうと思ってしまうほど無関心なことが分かりました。
ですが、バーダックは仲間のトーマがやられた時、トーマの腕に巻いてあった布で絶命したトーマの顔を拭くと、血で染まった布を頭に巻いて闘います。
バーダックのバンダナにはこんな経緯があったんですね。
またこの場面を見た時に、あれ、バーダックにも悟空と同じような感情が?と一瞬思いました。
でも、仲間が死んでしまった時に、涙を流したり焦ったりすることなく、バーダックには仲間が死んでしまった怒りというより、フリーザに裏切られた怒りの方が強く見えます。
きっとですが、これは悟空たちが仲間に対して感じる思いとは違って、サイヤ人としてのプライドが表立った感情なのでは?と考えました。
この作品の中でバーダックは、フリーザの手下となって星を制圧していたので決して正義の味方とは言えません。
けれど、この“サイヤ人”という中でバーダックは、“ワルなりの正義”があるように見えました。いろいろな惑星で殺しをしているので、正義と言う言葉はちょっと変ですかね(笑)
またバーダックは、拳を突かれて未来を予知できるようになり、たびたび未来の悟空の姿が見えるようになります。そしてフリーザがサイヤ人を滅ぼそうとしていることに、未来を変えるため一人で立ち向かうことになったバーダック。
ここはめちゃくちゃカッコいいシーンでした♪
ですがとても敵う相手ではありません。フリーザの放った気弾に飲み込まれていく時はとても切ない気持ちになりました。
そんな中でバーダックは悟空がフリーザと対峙する姿を見ます。消えゆく中、バーダックはその光景を見て一瞬だけにやけました。
滅びゆくバーダックと、未来を託される悟空。“戦闘民族”という言葉通り、闘うことが宿命のサイヤ人は、 “どこか儚いような、そして誇らしい民族なのだろう”と思いました。この惑星ベジータがなくなってしまった後の、ベジータと悟空のシーンも感銘深いものがありましたよ。
この惑星ベジータが消滅した知らせを、制圧先の星で聞いたベジータ。「ほぉそれで?」「ふ~んそれで?」ベジータは何も感じないようですね。サイヤ人らしいサイヤ人と言えるのではないでしょうか。
一方、地球に飛ばされた悟空は、悟空のじっちゃん、孫悟飯に拾われます。孫悟飯は悟空の名前を決める時、抱えた悟空の頭越しに見えた“空”からとって“悟空”に決めました。
まさか悟空の名前の由来に、こんな出来事があったなんて知らなかったのでビックリです。悟空は、まさに空のように広く、大きく成長したのではないでしょうか。
この『ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦』は内容が濃く、とても面白い作品の一つだと思います。
【動画】ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦の作品情報・登場人物
テレビスペシャル『ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦』にはどんなキャラが登場するのでしょうか。
またいつ放送された作品なのか、ご紹介したいと思います!
登場キャラ
バーダック、孫悟空 | 野沢雅子 |
トーマ | 曽我部和恭 |
セリパ | 三田ゆう子 |
パンプーキン | 渡部猛 |
トテッポ | 塩屋浩三 |
フリーザ | 中尾隆聖 |
ザーボン | 速水奨 |
ドドリア | 堀之紀 |
トオロ | 銀河万丈 |
孫悟飯 | あずさ欣平 |
ベジータ | 堀川亮 |
ナッパ | 飯塚昭三 |
ナレーション | 八奈見乗児 |
作品情報
制作年 | 1990年10月17日 |
時間 | 48分 |
監督 | 西尾大介 |
脚本 | 小山高生、隅沢克之 |
OPテーマ | 「CHA-LA HEAD-CHA-LA」歌―影山ヒロノブ |
EDテーマ | 「光の旅」歌―影山ヒロノブ、KUKO |
スペシャルアニメ『ドラゴンボールZたったひとりの最終決戦』は本編の第63話と第64話の間に放送されました。
この『ドラゴンボールZ』63話と64話の辺りは、ちょうど悟飯やベジータがギニュー特戦隊と闘っている時でした。
この“サイヤ人”や“フリーザ軍”というところがちょうどバーダックの闘いと被りますね。
過去と現在みたいな…。
時が過ぎても敵が同じ(フリーザ)ところが面白いなと思いました。